2024.10.16
健康

【医師監修】しもやけの原因と対処法は?薬の選び方や予防法も紹介

しもやけ(凍瘡)の特徴は?

しもやけ(凍瘡)は、手足の指、耳たぶ、頬、鼻先といった露出しやすい部位に発生しやすい症状です。赤みや腫れ、かゆみ、ジンジンとした痛みを感じることもあります。
特に子どもに多く見られますが、水仕事をする機会の多い女性や高齢者にも発症しやすいほか、屋外で活動する機会の多いなどの場合は成人男性にも発症することがあります。

・しもやけの特徴

・手足の指、耳たぶ、頬、鼻先などに発生しやすい
・赤みや腫れ、かゆみ、ジンジンとした痛みなどを感じる
・主に子どもに多く見られるが、状況によっては女性や高齢者、成人男性にも発症する

しもやけの原因は?

しもやけの原因は、寒暖差の影響で末端部分に血行障害が起きることです。
人の体には体温調節機能が備わっており、寒い時は脳の視床下部(自律神経)からの指令で血管が収縮し、血液が流れる量が減少します。一方、暑い時は血管が拡張して血液が流れる量が増加します。

こうして「寒い」と「暑い」の繰り返しにより血管の収縮と拡張も繰り返されると、血液の循環に障害が起こります。
すると、手足などの末梢の血管では血行コントロールが難しくなり、赤みや腫れ、かゆみなどが生じます。これが「しもやけ」です。

しもやけは、10度以上の気温差があると生じやすいとされ、秋から冬、冬から春への変わり目に多くみられます。さらに、汗や湿気によって皮膚が濡れていると、水分が蒸発する時に皮膚の温度が下がるため、これも、しもやけを発症しやすい原因となります。

・しもやけの原因

・寒暖差が大きい季節に起こる、手足などの末端部分の血行障害
・湿気や汗で皮膚が濡れた状態を放置して起こる、皮膚の温度の低下

しもやけの種類と症状

しもやけには、多形紅斑型(たけいこうはんがた)と樽柿型(たるがきがた)があります。
多形紅斑型は主に大人に見られ、赤い発疹や水ぶくれ、しこりが特徴です。
一方、樽柿型は子どもによく発症し、手足が真っ赤に腫れ、強いかゆみや痛みをともないます。
どちらのタイプも適切な対処をおこなわないと症状が悪化し、皮膚のただれが見られることがあります。

・しもやけの種類

種類 多形紅斑型(たけいこうはんがた) 樽柿型(たるがきがた)
症状 赤い発疹、水ぶくれ、しこり 真っ赤な腫れ、強いかゆみ
よく見られる人 大人 子ども

しもやけの対処方法

しもやけの直接的な原因はしもやけができた部位の血行障害です。
そのため、血行をよくすることで症状を和らげることが期待できます。

・しもやけの対処法

対処法 説明
温冷浴をおこなう しもやけの部位を、温かい湯と冷たい水に交互に浸ける
軽いマッサージをする マッサージは軽くおこなう。過度に強いマッサージは逆効果となる可能性があるので要注意
軟膏やクリームを使う 血行をよくする効果のある軟膏やクリームを使う。具体的な薬の例は次の項目で紹介

ただし、赤い腫れがひどい、赤黒く変色している、出血がある、水ぶくれができているといった症状がある場合は皮膚科を受診しましょう。

しもやけの薬の選び方

しもやけの薬には、血行促進や保湿作用が期待できる塗り薬と、冷え性を改善する漢方薬(飲み薬)があります。

・塗り薬

血行促進作用が期待できるビタミンEを含む軟膏が代表的で、しもやけ部分の血流を改善し、痛みやかゆみを軽減します。成分表示には「トコフェロール」と書かれています。さらに、保湿効果に加え、血行促進作用によって皮膚の修復をサポートするヘパリン類似物質を含む軟膏もあります。こちらの成分表記は「ヘパリン類似物質」と記載されています。

・飲み薬

手足の冷えや冷え性を改善するために漢方薬が使用されます。当帰四逆加呉茱萸生姜湯や温経湯、四物湯などには、体の内側から血行を促進し、冷えによるしもやけの症状を緩和する効果が期待されます。

しもやけの予防方法

しもやけ予防の基本は、手足を冷やさないことです。外出時には手袋や厚手の靴下を着用するほか、手袋や靴下が湿気や汗で濡れた場合はこまめに交換するようにしましょう。
また、適度な運動を定期的に取り入れるなど、生活習慣の見直しも大切になります。

しもやけの予防方法

・外出時には手袋や厚手の靴下を着用する
・湿気や汗で手袋や靴下が濡れたらこまめに交換する
・靴や靴下は締め付けが少なく、血行を妨げないものを選ぶ
・適度な運動で血行をよくする
・喫煙は血管を収縮させるため、なるべく控える

まとめ

しもやけは、寒冷環境による血行不良が原因で発生する炎症です。特に手足や耳などの末端部分に起こりやすく、赤紫色の腫れやかゆみ、痛みをともないます。予防には防寒対策が最も重要であり、手袋や靴下の適切な選び方や、日常生活での血行促進が大切です。

もし、しもやけが発症した場合は、マッサージやビタミンEを含む軟膏などの使用が効果的です。症状が重い場合には、早めに皮膚科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。冬の季節を快適に過ごすためにも、日々のケアを怠らず、しもやけを予防しましょう。

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監修者: 稲葉 岳也医師

専門:耳鼻咽喉科・皮膚科・アレルギー科
日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医
東京慈恵会医科大学卒業後、千葉大学大学院にて医学博士取得。
東京慈恵会医科大学附属病院、聖路加国際病院を経て、2004年にいなばクリニックを開業。皮膚科、美容皮膚科、形成外科、美容外科、耳鼻咽喉科、呼吸器内科、アレルギー科を主体として、幅広い視点で総合的な診療を行う。レーザー機器を導入した医療を行っており、幅広い年齢層を対象としたホームドクターとして、地域密着の診療に尽力。

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